ヘッジファンド
多くのヘッジファンドがレバレッジ(てこ)を効かせて、実際に集めた資金の数十倍の投資を行いました。たとえば、100の資金で1,000の資産を運用していましたo1,000に対するネット利回りが15%とすると受取額は150です。900に対するコスト45(コスト率5%)であれば、当初100に対するネット利回りは105/100で10.5%となり、高利回りとなります。これは一部の富裕層投資家にとっては魅力的です。しかし、リスクもあります。98年9月にロシアの通貨危機から破綻状態に陥ったLTCM(LongTermCapitalManagement)は、ヘッジファンド投資でのリスクを露わにしました。前述した例でみると、1,000の資産価値が500に下落した場合を考えれば答えは簡単です。資産500を売却しても400の借金が残っています。当初100の投資家分を差し引いても300の債務超過です。これは日本国内のオーバーレンデイング(借り過ぎ)の会社と同じ構図です。レバレッジを効かすというのはそれだけリスクも多いということを改めて認識する必要があります。とりわけ、先物取引では、証拠金の10倍まで運用が可能であったり、レバレッジを効かせた取引が可能です。そこには収益機会も多く、ヘッジファンドが得意とするところでもあるのですが、一方でやはりリスクの内容やまさにリスクヘッジの内容を認識していることが重要になってきます。LTCMについていえば、ノーベル経済学賞受賞学者がファンドマネジャーを兼ねることによって、その理論の実践場所としてヘッジファンドが活用されました。特に、シャープレシオと名付けられた「変動率に対する利益を示す比率(Reward-to-variabilityRatio)」は高いパフォーマンスを残し、運用規模を膨らませました。
